Q.歌で息が続かないのはなんで?

ボイストレーニング

歌声を支える呼吸の「貯金術」

歌っている途中で「息切れ」してしまうのは自分の肺活量が足りないせいじゃないか?そう思っている方が多くいらっしゃいます。しかし、その原因の多くは肺活量ではありません。それは、「息の使い方」に原因があることが多いのです。


歌の呼吸は、マラソンと似ています。全力で走るのではなく、ゴールまでエネルギーを配分しながら走るのと同じように、歌も息を「貯めて、コントロールして使う」ことが大切です。
息が続かない主な原因と、息が長く続くためのポイントを見てみましょう。

息切れの原因

歌で息切れしてしまう原因は、主にこの2つにあります。


1.「息のムダ遣い」をしてしまっている
息は、声を響かせるためのガソリンです。しかし、歌うときに必要以上に多くの息を吐き出してしまっている人がとても多いのです。
• 声帯の閉じ方が弱い(息漏れ):声帯がしっかり閉じずに隙間があると、息が霧吹きのように漏れてしまいます。これが、ウィスパーボイスのように聞こえる原因です。
• 喉や体が必要以上に力んでいる:喉が締まると、息がスムーズに通らず、その結果、無理に強い息を押し出して歌おうとしてしまいます。


2.「呼吸の準備」ができていない
フレーズの前に、無意識に浅い呼吸しかできていないと、スタートから息切れしやすくなります。
• お腹(横隔膜)を使えていない:胸だけで息を吸うと、少しの量しか吸えません。歌に必要な量の息を素早く、深く吸い込むには、腹式呼吸が不可欠です。

歌声を変える! 息を長く持たせる「3つの貯金術」


まきの歌広場で意識していただきたい、息を長持ちさせるためのポイントです。


1.【声帯閉鎖】息漏れを防ぐパッキンを強く!
声を出すときに、息が漏れないよう声帯をしっかりと閉じる感覚を養いましょう。
• トレーニング:「ハッ」というスタッカートで生体閉鎖の感覚を覚えたり、ハミングで喉を開くことで声帯の開閉の感覚をを鍛えます。息の逃げ道をなくすことで、少ない息で長く歌えるようになります。


2.【腹筋・横隔膜】声を「支える」土台を作る!
息を吸うときはもちろん、歌っている間も、お腹周りの筋肉で息を出す力をコントロールしましょう。
• トレーニング:息を吸い込むときに、お腹が自然に膨らむ腹式呼吸を習慣にします。そして、声を出しながら、お腹がすぐにへこまないように維持して「支え」を意識してください。


3.【口腔の形を維持】少ない息を広い共鳴区で音を響かせる
発声に必要な息の量は実はそれほど多くないのです。少ない息を効率よく響かせましょう。そのためにはよく響く共鳴区である鼻腔、口腔、咽頭腔をよく広げ、その形を維持させることを意識しましょう。


息が続かない原因と、改善ポイントを参考にしていただき、強く伸びやかな歌声を手に入れて歌を楽しんでみてくださいね。

まきの歌広場では腹式呼吸の基礎、発声の基礎をしっかり学べるプログラムが充実しています。ぜひお問い合わせください。

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