憧れのボイトレ教室、でも…
こんにちは。ボイストレーナーのまきです。
歌は独学でも歌えますが、「上達したい」という強い動機がなければ、なかなか一歩を踏み出すのは難しいもの。
街中の音楽教室のエントランス。楽しそうに集まる若い人たちや、ギターを担いだミュージシャンの卵たちを見て、「かっこいいな、自分も通ってみたい」と憧れるかもしれません。
しかし、レッスンの時間割をこっそりチェックすると、仕事と時間が合わない…。
「ボイトレに通ってカラオケでいい点を」というささやかな希望は打ち砕かれ、「YouTubeで独学しよう」と諦めてしまう方も多いのではないでしょうか。
確かに、YouTubeや書籍など、歌の情報を得られるツールは豊富にあります。まさに情報の宝庫です。なんとか独学で歌を練習しよう！と思う方も多くいらっしゃると思います。
「独学で歌唱力を磨くことはできるのだろうか？」そんな疑問がうかびますね。
確かにYouTubeや書籍など歌の歌いかたを学ぶツールは山ほどあります。
情報の宝庫です。
ではそういった「情報」を元に自分で自分にトレーニングを施し、独学で歌唱力を磨くことができるのか、そしてどのような課題があるか検証してみましょう。
独学の壁：歌の上達を阻む3つの課題
1. 歌は目に見えない
歌のレッスンで一番難しいのは、歌声や発声が目に見えないことです。
ピアノやギターなら、先生の手元や体の動きを見て真似することができます。しかし、声の発生源である「喉の奥」の動きや、腹式呼吸での「体の感覚」は、トレーナーも生徒さんも見ることができません。
トレーナーは、医学的な知識や、時には「うどんを吸い込むように」といったユニークな例え話など、様々な手法を使って、目に見えない感覚を懸命に伝えようとします。
動画や書籍で学ぶ場合、教わる側が内容を深く汲み取り、想像力を働かせて、「何を伝えようとしているのか」を理解しようと努力する必要があります。
2. 目指すべき「上手い歌」を明確にする
「歌が上手くなりたい」という願いは漠然としています。では、あなたにとって「上手い歌」とはどのような歌でしょう？
もし「高い声が出ること」だけが判断基準だと、それだけを目標にトレーニングに励むかもしれません。
確かに歌手のハイトーンは魅力的ですが、歌の素晴らしさは「声の高さ」だけでしょうか？
私たちは何に感動し、心を揺さぶられるのか？
「人々の心に響く、いい歌」とは何かを知り、目指すべき歌声を明確にすることが、上達への第一歩です。
3. 自分の声を客観的にチェックする環境がない
様々な情報を取り入れ、自主練習をスタートしても、ここで独学の最大の難関に直面します。それは、自分の歌声が「良い声なのか」を確認することです。
自分の歌声は目で見ることも、他のものと直接見比べることもできません。
確認する唯一の方法は、人に聴いてもらい、客観的なフィードバックを受けることです。
独学で一人で練習を完結させることは、例えるなら「鏡を見ずにお化粧をする」ようなものです。
歌に限らず、あらゆるスキル習得において、自分の行いが良かったのか、改善が必要なのかを客観的に見てくれる人（フィードバックをくれる環境）は不可欠です。
友達とカラオケに行くから、その時の反応を客観的なフィードバックにしよう！そんな風に思った方もいらっしゃるでしょう。その際注意すべき点があります。それは、「人は本当のことを言わない」と「自分の求めていない言葉は耳に入らない」という点です。
結論：独学でも上手くなれます。ただし…
独学の注意点をお伝えしてきましたが、結論として、独学で歌は上手くなります。
ただし、「（自分の中では）上手くなった（気がする）」という認識が近いかもしれません。
さて、本題とすこし離れてしまうかもしれませんが、
本教室では、歌は「人と繋がるための手段」だと考えています。聴いてくれる人がいて初めて「歌う」ことが成立するからです。
歌とは、「私はこういう人間です。仲良くしてください！」という、人へのメッセージを伝える行為に似ています。
「歌が上手くなりたい」という想いは、「人に自分を受け入れてほしい、認めてほしい」という気持ちの現れかもしれません。
自信に満ち溢れ、聴く人の心に寄り添う歌こそが、いい歌として人の心に響くのです。
自分を開き、心を込めて歌を伝え、それを受け取ってもらえた喜びを感じること。それが「歌」の醍醐味だと感じながら、日々、歌や生徒さんの声に触れています。
あなたの「歌への情熱」を、「人へ届く歌声」へ変えてみませんか？
独学で練習したあなたの歌声はきっと素敵だと思います。でもそれだけでは物足りない、と感じていらっしゃったら、ぜひ聴かせてくださいね。
レッスンの無料体験・ご受講希望の方は、まきの歌広場公式LINEからお問い合わせください。
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