こんにちは!ボイストレーナーのまきです。
今日は、歌が大好きな40代のA子さんからいただいた、こんな質問を一緒に考えていきたいと思います。

「高音も出るし、ビブラートもできる。でも、プロの歌と比べると明らかに素人っぽくて上手くない気がします。何をどう改善したらプロのような歌声になるのでしょうか?」
この悩み、すごくよく分かります!
「自分は下手じゃないはずなのに、なぜかプロとは何かが違う」—この「何か」の正体を知りたいというA子さんの願いは、歌が上手くなるための最高のセンスです。
なぜなら、人は**「違いを認知したこと」**しか変えられないからです。
さあ、その謎を解明すべく、プロの歌声の秘密を一つずつ紐解いていきましょう!
1. 儚い一瞬にかける「意気込み」の違い
歌は、たくさんの言葉が集まってできています。そして、一つの言葉、一つの音に割り当てられた時間は、とても儚い「一瞬」です。

例えば、松任谷由実さんの「春よ、来い」の冒頭の「あ」に注目してみましょう。
たった一文字聴いただけで、心がスッと引き寄せられますよね。そこには、心が乗った完全な「あ」の存在感があります。
プロの歌手とそうでない方の歌の大きな違いの一つは、この**一瞬の言葉に対する「意気込み」**です。
- プロの歌:「この大切な言葉を、思いを込めて伝えきるぞ!」という意図と集中力。
- あなたの歌:「歌詞を順番通りに歌っていく」という、心の準備の差。
もちろん「私も心を込めて歌ってます!」とおっしゃるはずです。では、次にテクニックの面から、その心の込めた思いをどう「形」にしているのかを見ていきましょう!
2. 歌声は「形」が命!プロの【準備と粘り】
実は、声は「口や喉の形」と同じ音となって現れます。もしプロとあなたの歌声に違いがあるとしたら、まず「形の違い」を疑う必要があります。
再び、「春よ、来い」の冒頭の「あ」を見てみましょう。この「あ」に割り当てられた時間がたった1秒だと仮定します。
この1秒に思いを乗せるために、プロはすごいテクニックを使っています。
① 声を出す前の「準備の早さ」(初動)
プロは「あ」が始まる前に、すでに口の形、喉の空間を「あ」の形に整え、声を迎える準備をしています。ほんの0.何秒の世界です!
② 音の終わり際の「粘り」
そして、次の言葉が来るギリギリまで、完璧な「あ」の形と声を粘り強く維持します。
もし、この「準備」が遅れたり、「粘り」が途中で途切れたりするとどうなるでしょう?
残念ながら、その不完全な「形」と同じ声が出てしまい、次の言葉がすぐに来てしまいます。
プロは、この短い時間に「初動の早さ」と「粘り強さ」をギュッと詰め込んでいるのです。
3. 「やれる!」と確信!技術の正体は【伝えたい想い】
ここまでの分析で、プロのテクニックが見えてきましたね。
- プロの歌:初動が早く、言葉の持ち時間めいっぱいまで声を粘り強く維持している。
- あなたの歌:初動への意識が弱く、流れ作業のように歌い進めてしまう。
「そんな大変なこと、私にはできない…」とがっかりしなくても大丈夫です!
技術ばかりに目を向けると難しく見えますが、実はこの「初動の早さ」や「粘り」の正体は、
「言いたくて、伝えたくて、こらえきれない溢れる思い」
なのです。
あなたがすでに持っている「瞬発力」
友達と楽しくおしゃべりしている時、言葉がスラスラと止まらない「立て板に水」のような経験はありませんか?また、誰かに強く気持ちを伝える時、声に驚くほどの迫力が出たことはありませんか?

伝えるための思いこそが、声を出す「瞬発力」や「粘り強さ」を無意識に生み出しているのです。
歌を「自分を飾るファッション」や「テクニックの披露」として捉えるのではなく、「メッセージを伝えること」が目的だと再認識して歌うことができれば、いい歌は自然と歌えるようになってきます。

「伝えたくて、こらえきれない思いを原動力に歌を歌う!」
人の心に響くかどうかは、プロもアマチュアも関係ありません。
あなたはどう伝えるか。
ちなみにレッスンでは、「やったろけー!」という気持ちで歌いましょう!とお伝えしています。
さあ、あなたもその溢れる思いを、歌声に乗せてみませんか?
みなさんの「歌声」をぜひ聴かせてくださいね!
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